愛と芸術と反骨の人生。ムーミン原作者の生き様に迫る書籍『トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉』新訳で刊行
「ムーミン」の原作者であり、画家、イラストレーター、小説家としても活躍したトーベ・ヤンソンの決定版評伝『トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉』(フィルムアート社刊)が10月26日、新訳で刊行される。
本書は、トーベが遺した日記や手紙、メモなどの私的な記録を含む膨大な資料を、生前に親交のあったストックホルム大学名誉教授でありトーベ ・ヤンソン研究の第一人者として知られるボエル・ヴェスティン氏が丹念に読み解き、彼女の生涯を鮮やかに描き出した一冊。
10代でイラストレーター・画家としてそのキャリアをスタートさせたトーベは、戦禍の中で青春時代を過ごした。初めは“スノーク”という名だったムーミンは、そんな混乱下での理不尽に対する怒りや自由への希望、表現への夢など、さまざまな想いの中から生まれた生きものだったという。
「仕事と愛」はトーベの人生を表すもっとも重要な言葉である。本書を読めば、彼女がアーティストとして、フェミニストとして、同性愛者として、そして戦争に反対する反体制者として、家族や友人、自然を愛し、生涯を通して“新しい表現”を求め続けたその生き様に触れることができるはずだ。
【Information】
書籍情報
『トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉』
ボエル・ヴェスティン=著|畑中麻紀・森下圭子=訳
発売日:2021年10月26日
四六判・上製|656頁|ISBN 978-4-8459-2104-1|本体:3,800円+税
フィルムアート社
http://filmart.co.jp/books/novel/tove_jansson/
【著者プロフィール】
ボエル・ヴェスティン(Boel Westin)
1951年生まれ。ストックホルム大学名誉教授。専門は比較文学と児童文学。ルイス・キャロルやアウグスト・ストリンドベリについての著作がある他、トーベ ・ヤンソン研究の第一人者でもある。トーベ書簡集『Brev från Tove Jansson』(2014)をヘレン・スヴェンソンと共同編集。2014年よりアストリッド・リンドグレーン記念文学賞の審査員長を務めている。
こちらもチェック!
>> トーベ・ヤンソン最後の自選短篇集『メッセージ』がついに発売
>> 映画『TOVE/トーベ』公式サイト