没後20周年、トーベ・ヤンソン最後の自選短篇集『メッセージ』がついに発売
フィンランド出身の作家トーベ・ヤンソン(Tove Jansson)が自ら作品を選定した生前最後の短篇集『メッセージ トーベ・ヤンソン自選短篇集』が3月26日に発売される。
日本では『ムーミン』シリーズの作者として知られるトーベ・ヤンソンだが、母国フィンランドでは画家、イラストレーター、漫画家、絵本作家、舞台美術家など、さまざまな分野でその類まれなるクリエイティビティを発揮。また、1968年に発表した自伝的小説『彫刻家の娘』以降はいくつもの小説を執筆し、「大人向け」の作品を手掛ける小説家としても活躍した。
本書は、1971年から1991年の間に発表された作品の中から、トーベ自身が選定したベストセレクションに書き下ろし8篇を加えた傑作選となっており、生前最後に刊行された遺作でもある。
自伝的作品集としての側面も含んでおり、学識豊かだった叔父たち、著名な彫刻家だった父、母娘の関係、幼い日の冒険、美術学校の仲間たちなど、トーベの身近な人々が作品に登場する他、トーベの芸術観やクリエイティビティに関する洞察が窺えるような要素を含んだ作品も多数収録されている。
トーベの溢れるような好奇心と創造力によって紡がれた個性的な物語の数々は、ムーミンに魅せられた大人たち必読の世界観。ベンチで抱き合う男女が描かれた装画はトーベ自身によるもの。ブックデザインはグラフィック・デザイナーの大島 依提亜氏が担当した。
【Information】
書籍情報
『メッセージ トーベ・ヤンソン自選短篇集』
トーベ・ヤンソン=著|久山葉子=訳
発売日:2021年03月26日
四六判・上製|496頁|本体 2,800円+税|ISBN 978-4-8459-2011-2
フィルムアート社
http://filmart.co.jp/books/novel/tove-jansson/