ゲイアートの先駆者トム・オブ・フィンランド、待望の日本初個展が渋谷パルコで開催
東京・渋谷パルコのGALLERY Xにて9月18日から10月5日まで、ゲイを描いたアートでLGBTQの権利を訴えたフィンランドの画家Tom of Finland(トム・オブ・フィンランド)の日本初となる個展「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」が開催される。
「Tom of Finland」の名で活動したフィンランド出身のアーティスト、トウコ・ラークソネン(Touko Laaksonen/1920-1991)は、男性の身体を官能的でエロティックに描くことで、同性愛がまだ法律で禁止されていた時代に、社会の変容とLGBTQの人々の受容を訴えたことで知られている。
グラファイトやグアッシュ、マーカー、ペン、インクなど、さまざまな手法で制作された作品は、延べ3,500点にのぼり、その一部はヘルシンキ現代美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)などに収蔵されている。
本展では、1946年から1989年の間に制作された30点を展示。Tom of Finlandのキャリア全体を網羅しながら、彼の多彩な才能に注目するとともに、LGBTQの権利を世界に推し進め、ゲイ・カルチャーの創成期を担った“LGBTQのレジェンド”としての一面も紹介する。
キュレーションは、ギャラリー「The Container」のディレクターで、東京を拠点に活動するキュレーターのシャイ・オハヨン(Shai Ohayon)が担当。
会場では、Tom of Finlandの名が有名になるきっかけになったアメリカの『Physique Pictorial』誌の表紙を飾ったドローイングなど、海外の雑誌に掲載された作品も数多く紹介。彼の活動のマイルストーンとも言えるピースを通して、その芸術的なスタイルの発展を見ることができる。
また、トム・オブ・フィンランド展の関連イベントとして、渋谷パルコ内のミニシアター「WHITE CINE QUINT」で9月24日まで、映画『トム・オブ・フィンランド』が上映される他、フィンランドセンターでは10月5日まで、同展に関連したオンラインプログラムが開催される。プログラムは英語で行われ、日本語の通訳付き。参加費は無料。
展覧会・関連イベントの詳細はGALLERY Xの公式サイトにてチェックを。