スウェーデンの夏の風物詩、ザリガニパーティーの季節がやってきた!

スウェーデンの夏の風物詩といえば、ザリガニです! スウェーデンでは毎年8月8日、ザリガニ漁の解禁を祝い、みんなでザリガニを味わう「クレフトシーヴァ(Kräftskiva)」というパーティーが行われます。

kräftskiva party

クレフトシーヴァ(Kräftskiva)の様子/Photo:globuzzer.mn.co

中世のヨーロッパから始まったとされるザリガニの食文化。当時は貴族のための高級食材だったと言われています。北欧では、18世紀頃から一般家庭の食卓に登場するようになり、1950年頃にザリガニ漁の解禁を祝う慣習が定着したとされています。この文化はスウェーデンからフィンランドへ伝わり、現在フィンランドでも多くの人が、7月~10月頃にかけて、ザリガニパーティーを楽しみます。

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テーブルのデコレーションはザリガニ一色/Photo:colorelle.se

スウェーデンの「クレフトシーヴァ」には、欠かせない“三種の神器”があります。ザリガニ柄のペーパーエプロン、ザリガニ柄の三角帽、コミカルな“月の男”の顔が描かれたオーナメント。この日の食卓は、どこもかしこもザリガニ一色で彩られます。普段はシャイと言われるスウェーデン人の老若男女が、お揃いの姿でザリガニを食べている様子は、ちょっぴりシュールで、なんとも微笑ましいものです。

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ザリガニはディルと一緒に茹でます

ザリガニはディルとともに茹で、一晩寝かせてから味わうのがスウェーデン流。寝かせることで、ディルの爽やかな香りとうま味がしっかりと染みわたり、一段とジューシーで美味しくなるのです。

また、パーティーでは、ジャガイモを主原料とした北欧の蒸留酒「アクアヴィット(Aquavit)」が用意されます。アルコール度数40度以上、6ヶ月以上かけて熟成されたお酒は、日本人の私には刺激が強すぎますが、アルコール耐性の高い北欧の人々にとっては愛すべき国民酒。「歌って、飲んで、食べて」を繰り返し、宴を楽しみます。

日本ではザリガニを食べる機会はなかなかありませんが、全国のイケア(IKEA)ストアでは、ディル風味の冷凍ザリガニ「クレフトル(KRÄFTOR)」が販売されています。解凍してすぐに食べられるので、ご家庭で“北欧の夏の味”を楽しんでみてはいかがしょうか。

THE STYLE OF NORTH 編集部

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