デンマーク王室、女王のメッセージと寄付で新型コロナ感染拡大阻止に協力

デンマーク王室は3月21日、マルグレーテ2世女王(以下マルグレーテ女王)と故ヘンリク王配による財団と、王位継承順位第1位のフレデリク皇太子と妻のメアリー妃による財団から、合計75万デンマーククローネ(日本円で約1,190万円)を、新型コロナウイルスの医療支援にあたっているデンマークの赤十字社へ寄付すると発表した。

The Denish Royal Family

The official Royal Family photo, taken on Queen Margrethe’s birthday in 2016 / Photo by Steen Brogaard © Kongehuset

デンマーク王室によると、マルグレーテ女王と故ヘンリク王配のチャリティー財団から50万デンマーククローネ、ならびにフレデリク皇太子とメアリー妃のチャリティー財団から25万デンマーククローネを赤十字に寄付するとし、声明の中で「赤十字社の新型コロナウイルスに対する取り組みは、救済ネットワークや緊急ダイヤルの設置、市民からの問い合わせ対応など、多岐にわたっています。王立財団はこの寄付により、日々大きなプレッシャーの中で業務に従事している医療機関のスタッフと、不測の事態に対するサポートを行いたいと考えています」と述べている。

Queen Margrethe

Margrethe II of Denmark, Photo: Kim Refslund, DR ©

また、この発表の数日前には、マルグレーテ女王がフレデンスボリ宮殿から国民に向けてビデオメッセージを送っている。女王が特定の問題について国民にメッセージを送るのは、1972年の即位以来初めてのことだという。

「このウイルスは危険な訪問者であり、水面の波紋のように静かに広がっていきます。現在の我々の行動が数週間後の状況に影響を及ぼすでしょう。この時期に多くの人が集まって会合を開くことは、非常に無防備であり、他者への思いやりに欠くことです。私たちは今、お互いの距離を保つことで一体感を示さなければなりません」

国内での新型コロナウイルス感染拡大を受けて、デンマーク政府は「10人以上の集会禁止」「飲食店や劇場の閉鎖」といった厳しい措置を講じているが、自粛要請に従わない市民も多く、マルグレーテ女王は心を痛めているという。

欧州各国では、若者らが屋外でパーティーを開くなどの問題が多発しており、これらの行動が感染を拡大させているとの見方もある。世界にマルグレーテ女王の声が届くことを願いたい!

THE STYLE OF NORTH 編集部

北欧の最新情報を発信するウェブマガジン。 現地在住スタッフが北欧各国から旬の情報をお届けします。 公式YouTube&インスタグラム(@thestyleof...

プロフィール

PICK UP ARTICLES

You Might Also Like…