映画『ジョーカー』の音楽を手掛けた注目の女性作曲家、北欧の音楽賞を受賞
ノルウェーの首都オスロで2月28日(現地時間)、北欧最大級の音楽賞「ノルディック・ミュージック・プライズ(Nordic Music Prize)」の本年度の受賞者が発表された。
ヒドゥル・グドナドッティル(BY:LARM)
2011年から毎年開催されている「ノルディック・ミュージック・プライズ」は、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、アイスランドの北欧5か国で前年にリリースされたアルバムの中からもっとも優秀な一枚を決定する音楽賞。
今回受賞したのは、コンポーザー兼チェロ奏者のヒドゥル・グドナドッティル(Hildur Guðnadóttir)氏。アイスランド出身のグドナドッティル氏は、2019年の映画『ジョーカー』(原題:Joker)で第77回ゴールデングローブ賞作曲賞、同じく第92回アカデミー賞作曲賞を受賞した経歴を持つ、今もっとも注目される女性作曲家だ。
映画『ジョーカー』では、主人公の持つ独特の陰鬱さや奇怪さを独創的な音楽で見事に表現し、作曲家としてはもちろん、チェロ演奏家としても存分に才能を発揮。映画のストーリーとともに、その重厚なサウンドが耳に残っている人も多いのでは。
受賞アルバムの『CHERNOBYL OST』はチェルノブイリ原発事故を題材にしたHBOのTVドラマシリーズ『チェルノブイリ』のサウンドトラック。実はこちらも第62回グラミー賞の「映画・テレビサウンドトラック部門」で最優秀スコア・サウンドトラック賞を獲得している。
こちらのサントラは、ドラマのロケが行われたリトアニアの旧原子力発電所の内部でレコーディングされたものだという。『ジョーカー』を彷彿させる暗く陰りのあるサウンドをぜひ体験してみて。
その他のノミネート作品はこちら。
Jada – I Cry A Lot(デンマーク)
Lowly – Hifalutin(デンマーク)
STINAKO – Ikuisuus(フィンランド)
The Hearing – Demian(フィンランド)
Cell7 – Is Anybody Listening?(アイスランド)
Countess Malaise – HYSTERÍA(アイスランド)
Erlend Apneseth Trio with Frode Haltli – Salika, Molika(ノルウェー)
Karpe – SAS Plus, SAS Pussy(ノルウェー)
Pom Poko – Birthday(ノルウェー)
Jenny Wilson – Trauma(スウェーデン)
Nadia Tehran – Dozakh: All lovers hell(スウェーデン)